メッセージ・イン・アワー・ミュージック / オージェイズ
こんにちは、Ellieです。2021年5月5日。札幌のソウルバーMAYBEの充さんが亡くなってから1年と8ヶ月。いつもは月命日の9日の更新ですが、5月5日は充さんのお誕生日なので、5月だけは5日の更新です。
今回解説する曲は、 The O’Jays(オージェイズ) の “Message In Our Music(メッセージ・イン・アワー・ミュージック)” です。実は昨年、この曲が充さんのお気に入りだったとコッソリ教えてくれた人がいて、今年のバースデーソングはこれにしようと何ヶ月も前から決めていました。
この曲は音楽を、口ずさんだり踊ったりしながらそこに込められたメッセージや情報を受け取ることができるコミュニケーション手段であると歌っています。つまり音楽は、新聞を読んだりテレビのニュースを見たりするように情報を得ようと強烈に意識をしなくても、誰でも分かりやすく楽しみながら情報を得ることができるコミュニケーション手段だということです。
充さんに病が見つかり入院したばかりの頃、一度札幌へ行きました。事前にお見舞いに行きたいと充さんに相談したもののそれは叶わず、代わりにお見舞いと手紙を充さんの幼馴染のH氏に託すことになりました。しかしいざ手紙を書こうと思うと言葉が出てこなくて、どうしようかと悩んでいた時に思いついたのが音楽を届けることでした。
手紙の代わりに充さんに宛てて、2枚のセレクションCDを作りました。
1枚は「早く元気になって」と想いを込めたもので、最初の曲から最後の曲まで、タイトルと歌詞の意味がそのまま手紙のような内容になるように選び、花束の代わりにお花を並べたカバー写真にしました。タイトルにした "Best Wishes," は、英語の手紙の締めくくりの言葉で、「お元気で」や「あなたの幸せを願っています」という意味です。
2枚目は私がMAYBEで出会って好きになった曲を詰め込んだものです。彩とりどりでハッピーな感じを出したくて、キャンディづくしのカバー写真にしました。
既にこのサイトで紹介したものも何曲かありますが、このセレクションに入れた曲たちも今後少しずつ紹介して行ければと思います。
私が自作のセレクションを充さんのお見舞いに贈ると言った時、主人には「充にセレクションCDを贈るなんて勇気あるなってみんな思うだろうな」と言われました。私もそれについては一瞬考えましたが、私にこのコミュニケーション方法を教えてくれた充さんが私の気持ちを汲んでくれないはずはないと思っていました。この音楽を誰よりも愛していた充さんが、分かってくれないはずがないと。
結局感想を聞くことはできず、それはどこか心残りでした。しかし昨年充さんが好きだったというこの曲の存在を教えてもらったことで、やはりあの方法にして良かったと思えました。「音楽はコミュニケーション手段」です。
充さん、お誕生日おめでとう。充さんが大好きだったというこの曲が、充さんにも届きますように。
Message in our Music / The O'Jays
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
There's a message in my song
俺の歌にはメッセージがある
“We got a message…” も “There’s (There is) a message…” も
和訳すると「俺たちの音楽(歌)にはメッセージがある」ですが、
前者は主観的で後者は客観的な表現方法です。
“We got…” は直訳すると「俺たちは持っている」という感じで、
「俺たちは俺たちの音楽にメッセージを持っている」となります。
“There is…” は「そこに〇〇がある」という感じで、
「そこ(俺たちの音楽・歌)にはメッセージがある」となります。
So hum along and sing along
だから一緒に口ずさんで一緒に歌って
“hum” は “humming”(ハミング、鼻歌)の原形の動詞
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
There's a message in our song
俺たちの歌にはメッセージがある
So open your ears and listen here
だから耳を開いて聞いて
自然な日本語にするなら
「耳を傾けて」とか「耳を貸して」という感じでしょうか。
ただ “open your ears” というのは日本語にない英語独特の表現だなぁと思うので、
英語の表現を知って欲しくて訳もそのままにしました。
'Cause we’re gonna talk about all the things that's been goin' down
語り継がれてきたすべてのことを語るから
“go down” は「落ちる、沈む、負ける」などの意味が一般的ですが
「(歴史に)残る、記録される」という意味もあります
Get your information from this means of communication
このコミュニケーション手段から情報を得てくれ
“means” は「方法・手段」という意味
(Communication)
We got, we got it, we got it, a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
There's a message in our song
俺たちの歌にはメッセージがある
So understand while you dance
だから踊りながら理解して
'Cause we're gonna talk about the situation
Of my nations over the world
世界における俺たちの国々の状況を語るから
(Nation, nation)
Try and make you see
君に分かるようにやってみよう
Things ain't like they're supposed to be
物事があるべき形になっていないってことを
(Supposed to be)
We got, we got it, we got it, a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
We got a message in our music
俺たちの音楽にはメッセージがある
There's a message in our song
俺たちの歌にはメッセージがある
So open your ears and listen here
だから耳を開いて聞いて
We wanna look around in our neighborhoods
となり近所を見回してみよう
(Neighborhoods, neighborhoods)
Get your information from this means of communication
このコミュニケーション手段から情報を得てくれ
(Communication)
Well, well
So hum along and sing along
だから一緒にくちずさんで一緒に歌って
Sing, sing, sing, y’all, like y’all wanna
歌って歌って歌って、みんな、いいだろ
Don't y'all wanna
歌いたくないかい
'Cause we got the, we got the
だって俺たちは
(Message in our music)
音楽にメッセージがある
Got it, we got it
そうさあるんだ
(Message in our music)
音楽にメッセージが
Dig it, y'all, dig it
みんな探してくれ
“dig” は「掘る」
ここから転じて「探す」という意味で使われます。
(Message in our music)
俺たちの音楽のメッセージを
Get it, go get it
理解してくれ
(Message in our music)
俺たちの音楽のメッセージを
Open your ears and listen here
耳を開いて聞いてくれ
And hum along and sing a song
一緒に口ずさんで歌ってくれ
Understand while you dance
踊りながら理解してくれ
Come on, y'all
さあみんな
Clap your hands, clap your hands
手をたたいて、手をたたいて
Woo, woo, woo
Clap your hands, clap your hands
手をたたいて、手をたたいて
Woo, woo, woo
Message in our music
Message in our music
Message in our music