愛のハーモニー / ディオンヌ・ワーウィック
こんにちは、Ellieです。2021年11月9日。札幌のソウルバーMAYBEの充さんが亡くなってから2年と2ヶ月。札幌はそろそろ初雪の便りがありそうだなというくらい冷え込んできました。
今回はDionne Warwick(ディオンヌ・ワーウィック)の "That’s What Friends Are For(愛のハーモニー)" を紹介します。
この曲は歌詞がとても珍しく、"and"という言葉から始まっています。"and" は言葉や文を繋ぐ接続詞なので、通常会話や文の頭には使いません。つまり "and" から始まるということは、これが会話の続きだということを示唆しています。
大切な友人とのいつものおしゃべりの続き。改まって感謝や気持ちを伝えるのは少し恥ずかしくて、だから何気なく "and" で切り出して...という感じが伝わってきます。冒頭だけでなく歌詞のあちこちに「あのさ」「それでね」「ところでさ」といった風に言葉を紡ぐ前に照れ隠しのような言葉がちりばめられていて、それがよりリアルな感情を表現しています。
この曲は以前、入院中の充さんにお見舞いに渡した私のセレクションCDに入れた曲です。充さんに自分のセレクションCDを贈るなんて、ケーキ屋に自作ケーキを手土産に持っていくようなものだったので全くビビらなかったと言えば嘘になります。平時であればそんな生意気なことはきっとしませんでした。
でもあの時、手紙を書こうにも言葉が出て来なくて、そんな時ふと、「ああ、私には充さんが教えてくれた音楽がある」と思いました。私の気持ちを代わりに届けてくれる音楽を贈ろうと。そしてそれは必ず充さんに伝わると確信していました。
ねえ、充さん。あのCD聴いてくれたのかな。また絶対会えるって信じてたのにな。この歌詞みたいに、目を閉じれば想い出すことは沢山あるけどさ、やっぱり寂しいな。充さんの、バーカ、バーカ。
That's What Friends Are For / Dionne Warwick
And I never thought I'd feel this way
それでね、私こんな風に感じることがあると思ったことなかったの
And as far as I'm concerned
それから私としては
“as far as I’m concerned”は直訳すると
「私に限っては/私に関しては」
I'm glad I got the chance to say
こう言える機会があって嬉しいわ
That I do believe I love you
私はあなたが大好きだと思っているの
And if I should ever go away
もし私がいなくなることがあったら
“should”は「○○すべき」という意味の助動詞なので
「私がいなくなるべきなら」と訳してしまいそうになりますが、
“if + 主語 + should”は未来を表す仮定法の形なので訳し方が変わります。
まだ起こっていない未来のことを仮定して話す形になっているため、
この場合は「もしも○○となるなら」という訳し方になります。
Well then, close your eyes and try
その時は目を閉じて
To feel the way we do today
今日の感覚を思い出してみて
ここは "try to feel" と繋がっていて、
「try + to + ○○(動詞の原形)」で「○○することを試す」となります。
And then if you can remember
それからもし覚えていてくれるなら
Keep smilin', keep shinin'
微笑み続けて、輝き続けて
Knowin' you can always count on me for sure
いつでも何があっても私を頼って良いと覚えていて
That's what friends are for
友達ってそのためにいるのよ
タイトルにもなっているこのフレーズ。
この”what”は関係代名詞であり、「こと/もの」という意味で使われます。
またここでの“for”は「○○のために、ための」と、理由を示す単語です。
関係代名詞の "what" は先述の通り「こと/もの」という意味ですが、
ここでは私の解釈の仕方を紹介しましょう。
【手順1】
“what”と聞いて最初に思い浮かぶ意味はやはり疑問詞の「何を・何が」です。
そこで関係代名詞の”what”も「ナニ」と置き換えてみます。
【手順2】
“That is what(それはナニである)”
どんな「ナニ」か?/「ナニ」とは何か?と心の中で問う。
“friends are for(友達がいる理由/友達の存在理由)”
「それはナニである→ナニとは何か?→友達がいる理由」
ここから、「それが友達がいる理由である」と導くのです。
重要なのは【手順2】で「どんなナニか/ナニとは何か」を問うというワンアクションを入れること。
これにより関係代名詞の前と後ろの関係性が見えやすくなります。
ちなみに関係代名詞が出てくるときというのは、
関係代名詞の直後のフレーズが関係代名詞の内容や中身の説明になっています。
【手順2】でも分かる通り、
"what(ナニ)" = "friends are for(友達がいる理由)" となっています。
For good times and bad times
良い時も悪い時も
ここの”for”は日や時に対して使うパターン。
I'll be on your side forevermore
私はいつまでもあなたの味方
“forevermore”とは「永遠よりも更に長く」という意味
That's what friends are for
友達ってそのためにいるのよ
Well, you came and opened me
そう、あなたは私の前に現れ私を解き放ってくれた
And now there's so much more I see
だから今、前よりずっと沢山のことが見えるわ
And so, by the way, I thank you
だからね、ところでね、感謝してる
Oh, and then, for the times when we're apart
それから、私たちが離れ離れになる時には
Well then, close your eyes and know
その時は、目を閉じて、そして覚えていて
These words are comin' from my heart
この言葉は私の心からの言葉だってこと
And then if you can remember, oh
それから、もし覚えていてくれるなら
ここでは "know" も "remember"も「覚えていて」と訳しました。
どちらもそれがしっくりくる訳だからですが、それぞれ意味が異なります。
“know”は「知る」、"remember" は「思い出す、覚えている」です。
つまり "know" は忘れる前提はなく「当り前に知っておいて欲しい」
“remember”は「忘れないでいて欲しい」という想いが込められています。
Keep smilin', keep shinin'
微笑み続けて、輝き続けて
Knowin' you can always count on me for sure
いつでも何があっても私を頼って良いと覚えていて
That's what friends are for
友達ってそのためにいるのよ
For good times and bad times
良い時も悪い時も
I'll be on your side forevermore
私はいつまでもあなたの味方
That's what friends are for
友達ってそのためにいるのよ
その昔金太郎 (木曜日, 31 10月 2024 21:16)
大変 役にたちました
有り難う御座いました