いつもあなたと / スピナーズ
こんにちは、エリーです。2023年6月9日。札幌のソウルバーMAYBEの充さんの45回目の月命日です。
先月の5月5日は充さんのお誕生日でした。今も充さんとMAYBEを慕う人たちがかつてMAYBEだったお店(今は牡蠣&海鮮料理屋さん:第六十三 七洋丸)に集い、夜中まで彼の愛した音楽の中で想い出話に花を咲かせました。それぞれが普段は自分の奥深くにしまい込んでいる悲しみを、この時だけは同じ痛みを抱える人たちと安心して共有できます。まだみんな悲しげで、でもとても楽しい時間でした。GWで忙しい中お店を開放してくれた現店主の加藤さんに心から感謝を。THANK YOU!
今月の曲はスピナーズの"I'll Be Around"です。先日の充さんのバースデーの最後の方にかかっていた曲でした。大好きなMAYBEの2階。ミラーボールが回る中でこの曲を聴いてから、耳に残って離れません。
"I'll be there(君の元へ行く)"と言うよりも、"I'll be here(ここにいる)"という感じが充さんには合うかな、とか。"I'll be around(側にいるよ)"もつまり、いつもMAYBEにいるよ、という意味かな、とか。色々考えていました。
さてこの曲は、恋人たちの別れの曲です。去っていく女性に対して、男性は彼女を今でも深く愛していて、形としては別れるものの、「いつでも側にいるからいつでも呼んでね」と言葉をかけ続けています。
よくよく歌詞を考察してみると、「常に駆けつけられる範囲内にいるよ」と、かなりストーカー的な匂いのする危ない歌詞にも感じられますが...エリーはこういうの大好物でして...(笑)。以前掲載したフォーシーズンズのオーパス17も似たようなテイストで、どちらも私には「深い愛の曲」に聴こえています。(*´艸`*)
甘いメロディと心地好いリズムで紡がれるのは深い愛かストーカーの妄執か?それは聴く人の聴き方と願望にお任せしましょう。
ねえ、充さん。この前MAYBEでこれを聴いた時、充さんが「ここにいる」って言ってくれたような気がした。「いつでもここにいる」って。あれだけ充さんのことが大好きな人たちが集まっていたんだから、きっとあの夜はあそこにいたよね。また会いに行くね。
I'll Be Around / The Spinners
This is our fork in the road
ここが僕たちの分かれ道
Love's last episode
愛の最後のエピソード
There's nowhere to go, oh no
この先目指す場所はない
You made your choice
君は心を決めた
Now it's up to me
あとは僕次第
To bow out gracefully
感謝を胸に退場するかどうか
Though you hold the key, but baby
カギを握っているのは君だけど、でもね、
Whenever you call me, I'll be there
呼んでくれたらいつでも行くよ
Whenever you want me, I'll be there
求めてくれたらいつでも行くよ
Whenever you need me, I'll be there
必要ならいつでも行くよ
I'll be around
側にいるよ
"I'll be there" も "I'll be around"も「側にいる」と訳すことがありますが、
このふたつは微妙に異なります。
厳密には"there"は「そこ」で、"around"は「近く」を意味します。
すなわちこのサビの部分が意味するところはこんな感じ。
"I'll be there"
「(呼ばれればいつでも)そこ(君のいる場所)に行く」
"I'll be around"
「(いつでもかけつれられるように)側にいる」
I knew just what to say
言うべき言葉は分かってた
Now I found out today
でも今日になって気づいた
That all the words had slipped away, but I know
どんな言葉も届いていなかったって でも知ってるんだ
There's always a chance
チャンスは常にあるって
A tiny spark will remain, yeah
小さな火花は残って
And sparks turn into flames
火花は炎になる
And love can burn once again, but I know you know
そして愛はもう一度燃え上がる
でも君は知ってるよね
ここの"I know you know"は
"I know (and) you know(僕は知ってる、君も知ってる)"
ではなく、
"I know (that) you know(君が○○を知ってることを僕は知ってる)"
です。
「○○」はこの後に続くサビの部分を指していて、
「僕がいつでも側にいることを君が分かってくれているのを僕は知ってる」
と言う風につながります。
Whenever you call me, I'll be there
呼んでくれたらいつでも行くよ
Whenever you want me, I'll be there
求めてくれたらいつでも行くよ
Whenever you need me, I'll be there
必要ならいつでも行くよ
I'll be around
側にいるよ
Whenever you call me, I'll be there
呼んでくれたらいつでも行くよ
Whenever you want me, I'll be there
求めてくれたらいつでも行くよ
Even if I have to crawl, I'll be there
這ってでも行くよ
I'll be around
側にいるよ
Just call me on the phone, I'll be there
電話してくれれば行くよ
I'll never leave you alone, I'll be there
絶対に君をひとりになんかしない、僕がいるよ
Just call out my name, I know I know you know
僕の名を呼ぶだけでいい、君は分かってるよね
I'll be around
僕が側にいるって
I'll be skippin' and a-jumpin', I'll be there
スキップして飛び跳ねて行くよ
I'll be a-rippin' and a-runnin', I'll be there
何が何でも行くよ
I'll be calling out your name to let you know
君の名前を叫ぶよ、君に知らせたいから
I'll be around
僕が側にいるって
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