サムウェア・アウト・ゼア(きっとどこかで)
/ リンダ・ロンシュタット&ジェームス・イングラム
こんにちは、エリーです。2023年2月9日。札幌のソウルバーMAYBEの充さんが亡くなってから41回目の月命日です。ここ最近また充さんに会いたい気持ちが暴走気味で、相変わらずこの気持ちのやり場に悩む毎日です。
2月の更新日はバレンタインデーが近いということで、エリーおすすめの甘々ラブソングを紹介しています。今年はアニメーション映画『アメリカ物語』の主題歌でもある、リンダ・ロンシュタットとジェームス・イングラムのデュエット曲"Somewhere Out There(サムウェア・アウト・ゼア)"です。
↓過去のバレンタインデーのラブソングはこちら↓
★ 2022/2/9
Nothin's Gonna Change My Love For You / George Benson (1984)
変わらぬ想い / ジョージ・ベンソン
★ 2021/2/9
Opus 17 (Don't You Worry 'Bout Me) / The Four Seasons (1966)
オーパス17 / フォーシーズンズ
"Somewhere Out There"は、「まだ会えていないけれど、運命のあなたに必ずどこかで会える」と信じる2人がまだ見ぬ相手への想いを歌い上げる曲です。出会う前の私と夫は正にこんな感じだったなぁと、最初にじっくり聴いた時に共感して大好きになった曲です。
歌詞の和訳の前に少々英語の解説を。
タイトルの"Somewhere Out There"は少し独特な使い方です。
"somewhere"は「どこか」という意味。「どこかで会える」を表現するのならこの単語だけで十分です。そしてこれに続く"out there"は「そこで」という意味。
つまり"somewhere out there"は直訳すると、「どこかのそこで」となります。「どこか」と場所が定まらない言い方をしながら、「そこで」と場所を特定している表現を入れることで、「どこかは分からないけど、どこかにあるその場所で私たちは出会える」という強い確信を表現しています。
そういうわけで今回は"somewhere out there"を「きっとどこかで」と訳しました。自分の半身を探す旅の愛しさと心細さを感じながら、そして出会えた時の喜びを想像しながら聴いてほしい一曲です。
ねえ、充さん。この曲をじっくり聴いたきっかけも、MAYBEだったの。この曲のカバーバージョンを充さんがかけていて、酔って回らない頭で、「あれ、これ聞き覚えあるけど誰の曲だったっけ...確かデュエットだったなぁ...」ってぼんやり考えてた。いつものあの席で。ホテルに戻ってからネットで探して聴いて、歌詞のせつなさにキュンとした。手紙の代わりに充さんに贈ったCDの一曲目。聴いてくれたかな。感想聞かせてほしかったな。
Somewhere Out There
/ Linda Ronstadt & James Ingram
Somewhere out there
きっとどこかで
Beneath the pale moonlight
淡い月明かりの下で
Someone's thinking of me
だれかが私を想っている
And loving me tonight
私を愛しく想っている
"Someone is thinking of me and loving me tonight"
「be動詞+動詞ing」の現在進行形です。
こうすることで「今まさに相手が自分を想っている」という表現になり、
「まだ会えていないけれどその人と時間も想いも共有している」ということを暗に示しています。
Somewhere out there
きっとどこかで
Someone's saying a prayer
誰かが祈っている
That we'll find one another
僕たちがお互いを見つけられるようにと
In that big somewhere out there
きっとどこかで
And even though I know how very far apart we are
僕たちがどれだけ離れているかは分かっているけれど
It helps to think we might be wishing on the same bright star
同じ星に願いをかけていると思えばいい
And when the night wind starts to sing a lonesome lullaby
夜風が孤独な子守唄を奏でる時は
It helps to think we're sleeping underneath the same big sky
同じ空の下で眠っていると思えばいい
"it helps to+動詞(○○する)"は「○○することが役に立つ」という意味。
ここでは"it helps to think"で「...と思うことが役に立つ」となります。
では何に役立つのかと考えてみるとこの場合は、
直前に「どれだけ離れているか」や「孤独な子守唄」という表現があることから、
「離れ離れの寂しさをやり過ごすのに役立つ」と解釈できます。
この解釈から"it helps to think"は「...と思えばいい」と訳しました。
Somewhere out there
きっとどこかで
If love can see us through
愛が私たちを見つけてくれれば
Then we'll be together
そうすれば私たちは出会える
Somewhere out there
きっとどこかで
Out where dreams come true
夢が叶うその場所で
"we will be together"は直訳すると
「私たちは一緒になれる」「私たちはひとつになれる」です。
ただしこの2人はまだ出会ってもいなければお互いの顔も知らない相手同士なので
「出会える」という表現にしました。
And even though I know how very far apart we are
僕たちがどれだけ離れているかは分かっているけれど
It helps to think we might be wishing on the same bright star
同じ星に願いをかけていると思えばいい
And when the night wind starts to sing a lonesome lullaby
夜風が孤独な子守唄を奏でる時は
It helps to think we're sleeping underneath the same big sky
同じ空の下で眠っていると思えばいい
Somewhere out there
きっとどこかで
If love can see us through
愛が私たちを見つけてくれれば
Then we'll be together
そうすれば私たちは出会える
Somewhere out there
きっとどこかで
Out where dreams come true
夢が叶うその場所で